これを読んでいると言うことは、恐らく何かしらの個人・法人問わずサービスや商品を提供者している方ですよね。
今日は「値上げ」についての記事を書いてみます。
まず、あなたはなぜ値上げを考えているんでしょうか。
もっと利益が欲しい。
もっとサービスの質を上げてブランド化したい。
値段が安くて価格交渉になってしまって苦しい。
少しだけ整理して、この先を読み進めて下さいね。
値上げ交渉したいなら分けて考えよう
それでは、よく僕がお伝えしている「分けて」考える方法をここでも使ってみましょう。
ビジネスには色々な要素がありますが、ここで考えて欲しいのは
価値x価格
の二軸だけです。
値上げどうこうを考える前に、一旦物事をシンプルに考えて欲しいんです。
値上げするならまずは価値と価格の本質
「値上げによるお客さん離れが怖い」
「値上げすると、がめつい、詐欺、ぼったくりだと思われないか」
よくいただく質問がこの二つです。
至極当たり前ですが、
「価格より優れたサービスや商品は提供できません!」
110円の物を100円で売れますか?
原価割れしちゃいますよね。
どうしても、あなたが70円で提供可能なものを100円で売る必要が出てくる。
お互いが得した気になってるってことが大事です。
お互いが交換した方が自分にとって利益があると思っている場合のみ、気持ちの良い交換が起きるんです。
あなたが倒れますから、サービスは価格より高い物は提供できないんです。
お客さんが損した気になる商品は売ることができないんです。
あたりまえのことを言うようですが、そこが最初の矛楯。
「お客様が感じている価値」と「提供するものの本質的価値に差」があるので、商品を売ることができる。
お客さんはペットボトル飲料に151円以上の価値を見ているわけですね。仕入れは110円とかでやりますよね。
お互いが自分の方が得しているって風に感じる状況を作る。
これが作り出せているときが成立する条件です。どちらかがイヤイヤだったら成立しません。
ここをまずしっかり理解して下さい。
さて、価値の差をどう見つけて、どう開きましょうか
「じゃあ80円の物を、120円で売りましょう」
こうシンプルならいいんですが、そうもいきません。
するとやることは
「無駄を減らしてコストを下げる」
「お客様が感じる価値を上げて値段を上げる」
この2つで利益が増えます。
値上げを絶対にする必要がないことも、ちょっと考えておいてくださいね。
まず、無駄を削っても利益は増えるわけです。言うまでもないですね。
感じてもらう価値を増やしてもいい。
これをしないで利益を増やそうと値上げすると、不満だけが生まれます。サービス品質の低下、もしくは、不満大爆発とまではいかないにしても、感じている価値に対して相対的な値段が高いので、自然と商品が売れなくなっていきます。
重要なのは「お客さんが感じる価値」ということです。
値上げは利益がどこから生まれるのかしっかり考えてからやるべきです。
こちらの利益はお客さんの利益の後に来るって当たり前のことが実感できたときに、ビジネスは真に面白い物となります。
※商品自体の原価は変わっていなくても問題ありません。これ重要。
値上げ交渉するときに一番必要な視点
「お客さんを喜ばせること」
真に喜んでもらってさえいれば、0円のものを1万円で売ってもおかしくはないわけです。
よく例えられる、砂漠で水を売っている状態です。
「喜んでもらう」
という視点でビジネスを捉え直してみましょうよ。
できることが一杯あるんじゃないですか?
勇気を持って値上げしろ
一番最初に必要なのは勇気。値上げは怖くて当たり前です。
ただ、ほとんどの場合値上げを顧客側から指摘してくることはありません。
値上げするタイミングでは誠実に説明しよう
先ほども書きましたが、
何割値上げするとかであれば、今までより価値がどう上がったかを説明しないといけません。納得感のある理由であれば顧客も理解します。
参考になるのはガリガリ君の値上げでしょうね。↓
そして、既存顧客に徹底的に愛を持って接することで、結果的に問題なく値上げしていくことができるということ。
既存顧客にはしばらく値段を変えないとか、今までの見積もりはそのまま残すとか、今までどれくらい努力して値段を維持していたかを紹介するとか。
なんであれ、誠実であれば問題なく値上げできるはず。
値上げしたいなら顧客を変えろ
別のアプローチ。
「安いものが欲しい人」と「高い物が欲しい人」は求めているものが全く違うんですね。
1万円のスマートフォンが欲しい人と10万円のスマートフォンが欲しい人は何を考えていますか?
1000円で髪を切る人と8000円を髪にかける人は何を考えていますか?
同じ物を求めているわけじゃない。
全く違う体験を求めているんですよ。
1000円の体験を8000円で売ろうとしないでください。
8000円の体験を設計し直してみていください。
事業の目的は、「喜んでお金を払ってくれる人」を増やすことです。
でも1円を1000人からいただいてもしょうがないわけですよね。
できる限り顧客を少なくしていく
新規集客には必ずコストがかかります。
集客し続けないとビジネスが回らない状態から少しずつ脱していく。よく言われるバケツの底に穴が空いている状態のこと。
体質の話だからすぐには変わらないけど、できる限り考え続けないといけません。
どれくらいのお客さんと付き合っていきたいのか。そうすると、自ずと単価設定も絞られていきます。
ハイブランドの価格・値段の戦略
ハイブランドに倣ってみてください。どういう見せ方をしているのか。どういう戦略をとっているのか。
ちょっとだけヒントをお話しすると、エルメスとかって変わってないですよね。
世界文化遺産とかも変わってないはず。屋久杉とかも。
「変わらない」ということは不可価値の一つになるんですね。
何を変えて何を変えないのかを考えてみて欲しいのです。
答えは実名で沢山の感謝の声をいただいているメルマガでもお伝えしてます。
商品の価格が安いとどうなるか
「価値のない商品・サービス」だと勘違いされる
高いだけで良いもの、安いだけで悪いものと認識する傾向はあるので、価格が安いだけでお客様から「悪い物」として認識されやすくなる傾向があるので、無駄に下げない方が売れたりします。
経営の体力が削られる
利益が減るのでどこかにちょっとずつ無理が来ます。その無理が来るのは従業員かもしれないし、経営者かもしれない、商品かもしれない。
良くないお客さんが増える
安さだけを求めているお客様は目が肥えています。ずる賢かったりもします。クレームを出しまくるタイプのお客様に当たりやすくなります。
商品の値上げをするとどうなるか
商品の値上げをするとどうなるでしょうか。
本当の付加価値を考えることができる
今まで考えつかなかったような核心的付加価値を付けられるかもしれません。1万円で売っていた商品を10万円で売るには?
ちょっと考えてみると、とんでもない良いアイデアが生まれるかも知れません。
社員・関係者に還元できる
社員に還元することでモチベーションアップ、お客様の満足度もアップし、結果的に好循環が生まれたりもします。
余裕のあるお客さんが増えるので、ダメージを受けにくい
「余裕のあるお客さん」が増えるので、クレーム対応などに不必要なコストを使わなくてすむようになります。
利益を出すことはよいことである
利益を出すことは悪いことではありません。
「いかにわくわく感を感じてもらうか」です。
あなただって、欲しいものを買うとき、お金を払って喜んでませんか?
「うわーこれ買いたくないな」と思いながら商品を買うことってどれくらいあります?
「お金がもらえて、しかも相手にも喜んでもらえる」
こんなに面白いことはビジネス以外にありません!w
値上げを楽しんでください。今まで以上に顧客に良い体験を提供できないか考えてみてください。
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